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癌への心構え・心の持ち方~心理の変化を図で解説~

がんと診断された場合、患者さんや家族はどのように向き合っていけばよいのでしょうか。治療だけでなく、心の問題や生活の問題について、がんの患者さんに数多く接してきた医師に話を伺いました。癌に対する心構え・心の持ち方、心理の変化を解説していきます。

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  誰でも、受け入れるまでには時間がかかる

「がんという診断を受けたとき、多くの患者さんはショックを受け、頭が真っ白な状態になってしまいます。家までどうやって帰ったのか覚えていません、という人もいるほどです」
がんの告知を受けて、不安を感じたり、落ち込んだりするのは自然な反応です。この状態は「衝撃」の段階と呼ばれます。患者さんは、がんであることを受け入れようとしますが(受容)、すぐにはできないものです。死んでしまうかもしれないという不安や恐怖から、がんであることを「否認」します。受容する方向に心が揺れたり、否認する方向に揺れたりすることを繰り返しながら、徐々に受容する方向に向かっていくのです。そして、最終的に前向きに治療に取り組もうという「適応」の段階に至ります。
「適応に至るまでは、2週間ぐらいかかることが多いようです。患者さんの性格や周囲の状況によっては、もっと長くなることもあり、数か月かかる人もいます」。

【心得1】「がん=死」ではない

がんと言われると多くの場合、「この先が不安でしかたがない」「現実を受け入れられない」という気持ちになります。
「それは、『がん=死』という意識があるからです。しかし、それは昔の話で、医療の状況が変わってきた今では、成り立たなくなってきています」。
現在は日本人の2人に1人が生涯に1度はがんになる時代ですが、がんの患者さんは必ずしもがんで亡くなっているわけではありません。がんと診断された患者さんの約半数は、がん以外の原因で亡くなっているという報告もあります。また、最新のデータでは、がん全体の5年生存率は62%です。早期のがんに限ると、5年生存率が90%を超えるがんが多くあります。
「がんは慢性疾患の1つである、という考えをもつことも大切です」。糖尿病などの慢性疾患は、経過を見ながら治療を続けていきます。同じように、手術でがんを取ったあとも定期的に検査を受け、必要に応じて治療を受けながら、長く付き合っていく病気と考える必要があります。
「がんと知って落ち込んでいる患者さんには、まず『がん=死』ではないこと、がんは慢性疾患の1つだということをお話しします。すると、泣いていた患者さんが笑顔で帰っていくこともあるのです」。そういう場面をたくさん見てきた、と医師は言います。

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【心得2】激しい落ち込みが2週間続いたら専門医

「適応」の段階に至ることが難しく、「落ち込んで何もする気がしない」という状態になってしまう人もいます。
激しい落ち込みがほぼ毎日続き、それが2週間になるとしたら、うつ病の可能性があります。実際、がんの患者さんの約5~10%は、うつ病になっているというデータもあります。
激しい落ち込みとは、一日中泣いている、食欲がなくて食事がとれない、夜中に起きてしまう、自分は生きていても仕方がないと感じる、何もやる気がしない、といった状態です。この状態が、ほぼ毎日、2週間以上続いていたら、うつ病の可能性を考えて、精神科や診療内科などの専門医を受診することが勧められます。
「うつ病になると、がんの経過にも悪い影響を及ぼすといわれています。がんの患者さんで、悲観して絶望的な気持ちになっている人たちと、治療に前向きな人たちを比べてみると、悲観している人たちのほうが、生存率が低かったという報告があります」。
その理由として考えられているのが免疫の働きの低下です。悲観している人たちのなかには、うつ病のある人も含まれていると考えられますが、うつ病になると免疫の働きが低下することが知られています。そのため、がんの経過に影響を及ぼすのではないかと考えられるのです。
「がんの患者さんの中から、うつ病になっている人を見つけ出し、適切な心のケアを行うことで、免疫の働きの低下を防ぎ、がんの経過によい影響を与えることができるはずです」と医師は語る。
ただ残念ながら、がんを治療している医師が、必ずしもがんの患者さんのうつ病にも詳しいわけではありません。どこを受診したらよいか迷う場合は、がん診療連携拠点病院や地域がん診療病院の相談室で尋ねるとよいでしょう。

【心得3】セカンドオピニオンの希望は迷わず伝える

治療に関わる問題としては、「セカンドオピニオンを受けたいが、医師に伝えてよいか迷う」という悩みも多くあります。
「がんの治療においては、セカンドオピニオンを求めるのが“当たり前”になっています。患者さんからセカンドオピニオンを受けたいという話があったとき、それを嫌がる医師はまずいません。遠慮せずに伝えるようにしてください」。
それでも言い出しにくいという場合は、家族の方から話してもらうのも1つの方法でしょう。

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【心得4】早まって退職をしない

がんの治療が始まると、「仕事は続けられるのか」「治療費がかさむ」といった悩みが生じてきます。これに対して、医師は「早まって退職しないで」とアドバイスしています。
「がんと診断されたことで、約3割の人が職場を辞めてしまうという調査結果があります。しかし、退職をしてしまうと、せっかく受けられたはずの労働者に対する支援制度が、受けられなくなってしまうことがあるのです」。
例えば健康保険に加入している人であれば、傷病手当として給与の2/3の給料を、最長で18ヶ月受けられるという制度があります。退職をしてしまうと、こういった制度を利用できなくなります。決断を急がず、まずよく考えることが必要です。
「仕事を続ける場合は、直属の上司などに、どういう病気で、どのような治療を受け、どのような副作用があり、どのような経過をたどるのか、ということを話しておきます。仕事の量や勤務時間についても、要望をしっかり伝えておきましょう。産業医がいる場合は、相談してみてください。きっと協力してくれるはずです」と医師は言います。

【心得5】「ソーシャルサポート」を構築する

がんの患者さんをサポートしていくため、「家族の負担」についても考える必要があります。現実には、配偶者が1人でサポートをしているケースも多く、家族がその負担の大きさに疲れきってしまう場合もあります。
「“第2の患者”ともいわれる家族には、2つの矛盾した立場があります。1つは、とても傷つきやすくケアを必要とする“患者的側面”。もう1つは、患者さんを励ますために明るくしていなければという“治療者的側面”です。この2つの矛盾する役割が、患者さんの家族の精神的な負担となるのです」。
そこで必要なのが、家族や友人や職場の同僚などによる協力体制である「ソーシャルサポート」です。
役割の内容から「精神的サポート」「手段的サポート」「情報的サポート」という3種類のサポートに分類できます(下図参照)。それぞれの役割に2~3人ずついると、しっかりしたサポート体制を構築できます。ソーシャルサポートが多い患者さんほど、がんの経過が良好であるようです。

【心得6】がんについて家族で遠慮せずに話す

家では、がんの話をしにくいという人もいます。患者さんには“がんになって申し訳ない”という気持ちが強く、家族はどう接していいのかわからず、双方が無言になってしまうのです。
「患者さんには家族を頼ってもいいんですよ、という話をし、ご家族には何をしたらいいかを患者さんに聞いてください、という話をします。家の中でがんの話ができるようになると、家族みんなでがんを乗り越えていこう、と考えられるようになっていくのです」。

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